バスク/ナバーラ/アラゴン縦断旅行記

2004年6月14日(月)

● サラゴサ篇

 4日目。本日の行動は、家に帰り着くこと。パンプローナ(ナバーラ州)を出発し、サラゴサ(アラゴン州)で乗り換えて、バレンシアまで、ひたすら移動を続けます。

 10時15分、パンプローナのターミナルからコンダ社(Conda)のバスに乗車。

 スペイン全土のバス時刻表検索 http://www.movelia.es/
コンダ社 http://www.condasa.com/

 12時50分、サラゴサ(Zaragoza)着。

――あれ? ここ、どこ?? どうして目の前にレンフェ(RENFE : スペイン国鉄)の駅があるの???

 そういえば、2003年の10月にAVE(新幹線)の新線が、マドリッド‐サラゴサ‐レリダ間に開通したのでした。この真新しい白い駅は、それにあわせて出来たものみたい。うぐぅ。持っている『地球の歩き方』が役に立たないよぉ。えうー。

 とにかく駅の中に入ってみると観光案内所があったので、無料の地図をもらい、交通機関について聞いてみる。で、サラゴサという町は、観光客にとって不親切な構造をしているということがわかりました。まず現在地のデリシアス駅は、町の西の外れにある。中心部に行くには、駅前から出ている51番のバス“Paseo Constitucion”行きに乗ることになるらしい。ところが、サラゴサには長距離バスのターミナルというものは存在しておらず、各社別々になっている。その数なんと15箇所。そのうち、先ほど乗ってきたパンプローナ線は偶然にもデリシアス駅の近くにあって(Avda. de Navarra, 81)、これから乗ろうとするバレンシア線は町の南寄り(C/ Juan Pablo Bonet, 13)と、かなり離れている。

観光案内所 http://www.turismozaragoza.com/

 鉄道駅にいるなら鉄道に乗ればいいではないかと思われるかもしれませんが、問題があるのですよ。スペインの鉄道は、非電化区間だとやたら遅い。今回の場合だと、バスなら4時間30分で着くところを、5時間27分かけて進むのです。しかも、バスは5往復しているのに、鉄道は2本しか走っていないし。とにかく、鉄道の旅は不便なのです。

 ひとまず駅構内のカフェに入り、ハム&チーズサンド+フライドポテト+飲み物のセットで昼食(5.2ユーロ)。食べながら検討したのですが、移動が面倒だけど行き方がわからないわけではないので、バスで帰ることにする。教えてもらった停留所から市バスの24番線に乗り(0.7ユーロ)、バス会社の窓口に行ってみると……

 「15時30分発の便は満席です」だって。うぐぅ〜 ひどいよぉ。

ヒメーネス社 http://www.grupo-jimenez.com/

 その次の便は4時間後。それなら、移動速度はトロくても鉄道の方が目的地への到着時刻は早い。再び市バスに乗って駅に戻ってきました(泣) 余裕があれば市内観光でもしたかったのですが、それはまた今度。駅の構内にコインロッカーはあるのですが、中心部まで離れているので「ちょっと」出かけてみる距離ではないし。それに何より、これから乗ろうとする15時45分発の列車が鉄道での最終便(^^;) 片道16.45ユーロの切符を買って乗車。思った通り、こちらはガラ空き。みんな長距離バスを使うんだなぁ。

レンフェの地中海方面線 http://www.renfe.es/empresa/regional/regionares_mediterraneo.html

 駅構内で買ったお菓子をヤケ食いしながら、5時間27分の長旅を過ごす。車窓の眺めは綺麗なんですけれどね。線路わきに連なって咲いている真っ赤な花、まるで《妹切草》みたいだなぁ――なんて思いながらお昼寝。

 21時12分、ようやくバレンシア帰還。


established: 17/jul/2004

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