カタルーニャ鉄道でモンセラットへ
切符が買いづらいと評判のカタルーニャ鉄道。窓口で買おうにも、平日の9〜14時と、16〜19時しか開いていません。週末に出かけようとすると、確実に自動券売機を使うことになります。案の定、券売機の前には、いつも考え込んでいる旅行客がいます。
加えて、2003年夏に登山電車(クレマジェーラ)が開業したことに伴い、ガイドブックの記述に不備が生じました。そこで、自動券売機の完全攻略ガイドをご用意したものです。
では、「エスパーニャ広場駅からモンセラットまで、カタルーニャ鉄道+登山電車の往復、大人」という切符を手に入れてみましょう。
▼ カタラン語
- 初期画面
- 第2画面
- 下から説明します。5段目の“3a edat”というのは「人生の3丁目」、つまり65歳以上の高齢者のことを指します。
- 4段目の“Nen”は子供。4歳から13歳までが対象です。
- 3段目の“Adult”が成人です。
- 左右似たようなものが並んでいますが、左列の“senzill”は片道切符のこと。右列の“anada i tornada”が往復切符です。
- ということで、一般的には指で示している 右列3段目 を選択します。
- 片道切符が必要な場合は、左列3段目を押します。
- 1段目にあるのは、セット券。“Trans...”はフニクラ(修道院から山頂や洞窟へ行くためのケーブルカー)込み、“Tot...”はさらに食事も組み込んだものです。どうせ使いこなせないので、やめておきましょう。
- 第3画面
- 支払い画面になります。左側に示されている“11,80”が請求金額です。右側は投入金額で、紙幣/コイン/クレジットカードを入れると減っていきます。
- なおヨーロッパ大陸では、小数点にコンマ、3桁ごとの位取りにピリオドを用います。日英米と逆なので、ご注意を。
- 第3画面 (複数の場合)
- 連れがいる場合、上部の“+”を押すことにより、2枚以上を同時に購入できます。
▼ 英語
- 言語切り替え
- 画面下部にある国旗ボタンを押すことにより、言語を切り替えることができます。
- 操作の途中で言語を変更することも可能です。
- 言語選択
- 選べるのは、カタラン(バルセロナ地方の言葉)、カステジャーノ(いわゆるスペイン語)、英語、フランス語です。
- 言語を切り替えられなかったという話を聞いたことがありますが、おそらく故障していたのではないと思います。スペインのタッチパネルは、日本人がここだ!と思う場所とずれていたり、認識能力が低かったりということが良くありまして(汗)。あと、おしなべて日本人は操作速度が速いので、機械がついてこられないということもしばしば。
- この画面の場合、座標が下の方にずれていました。反応がないようであれば、周囲を『ぐりぐり』してみてください。失敗してもフランス語になるだけですので、心配なく。やり直せばいいだけのこと。
- 似たようなトラブルは、現金引出機など他の場面でも起こります。指紋をなすりつけるようなつもりで、ゆっくりと押すのがコツ。
- 初期画面 (英語)
- ボタンの位置関係は、言語が変わっても同じです。
- 青い“Montserrat Combined Ticket”を押します。
- 第2画面 (英語)
- やはり右列3段目が、カタルーニャ鉄道(Tren)と登山列車(Cremallera)が組み合わさった大人(Adult)往復(Return)券。
▼ ロープウェイ
登山電車(Cremallera)なんか嫌だ、以前からあるロープウェイ(Teleferic)に乗ってみたい!という方のために。この場合、“Aeri de Montserrat”が乗り継ぎ駅になります。なお、素直に登山電車で行く場合は、その次の“Monistrol de Montserrat”が下車駅です。
- 第2画面での分岐
- 先ほどは右列の3段目を押しましたが、ここで右列2段目にある黄色い「オプション」ボタンを押します
- さらに
- すると
- 一見すると先の第2画面と似ていますが、“Tren+Aeri” に変わっています。
- 左列が片道、右列が往復、下から3段目が大人となっているのは変わりません。
このように、登山電車を利用することが基本になっていますので、自動券売機を使った場合でも間違ってロープウェイの切符を買ってしまった――ということは起こりにくいです。なお、お値段は登山電車を利用した場合と同じ料金(11.80ユーロ)になっていました。
「行きはロープウェイ+帰りは登山電車」という楽しみ方をしたい場合、係員に聞いて確認したわけではないのですが、片道切符を行きと帰りで購入することになるのではないでしょうか。片道6.70ユーロ×2になります。
▼ エスパーニャ広場でお食事
不思議なことに、エスパーニャ広場周辺では飲食できる施設が少ないのです。カタルーニャ美術館を背にした状態でみて、右手前の道路沿いに3軒のレストラン/バルが並んでいるほかは、ホテルの左側の道路に1軒のバルがあるだけです。
「スペイン村」の中にもレストランがあるのですが、食事のために入場料を払ってまで入るほどのものではありません。そもそも、「スペイン村」には存在価値がどれほどあるのか、はなはだ疑問です。
foundation : 27/oct/2003
毎年のように仕組みと料金が変化します。相違点に気がつかれましたら、シトラスさんの運営する『バルセロナ・エッセンシャルズ』に情報を還元しましょう。
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